「普通だ」と思ってた。でも、実は…【第3話:こころのメモ①】
何かがおかしい――心がざわつく。その感覚、あなたにもありませんか
「普通だ」と思ってた。でも、実は…
『まさか、私が体験していたことが…』あなたも、そんな瞬間があるかもしれません。
「どれも、精神的な、あるいは経済的な虐待にあたる可能性があります」
私がそう伝えた瞬間、真里奈の目が大きく見開かれました。
その表情を見て、私の胸が痛みました。
彼女は、自分の体験が「特別なこと」だとは、これまで一度も思ったことがなかったのです。
心を傷つける言葉
「無能のお前を誰が雇う」
「会社に電話してやる」
「子どもに会わせない」
他の参加者たちが語った言葉の数々。
真里奈は、それらが「普通ではない」ことだと、ようやく理解したのです。
でも同時に、新たな混乱も生まれていました。
心に残る迷い
「私の体験も、虐待だったということ?」
「でも、彼はこんなにひどくはないし…真面目だし、愛情深いし…」
「私にも悪いところがあるし…」
「彼、もう蹴らなくなったし…」
精神的虐待の最も残酷な側面は、それが*「愛情」*としてすり替えられてしまうこと。
その見えにくさは、それが起きる背景や関係性に深く左右されるからです。
- 誰がその言葉を言ったのか?
- どんな関係性の中で?
- どんな状況下で?
同じ言葉であっても、その意味はまったく違って受け取られてしまいます。
だからこそ、被害者は長い間、自分の体験を疑い続けてしまうのです。
転換点
真里奈の驚きの表情には、安堵と混乱が入り混じっていました。
もしあなたが*『これってどうなの?』*と疑問に思うことがあるなら——
その疑問こそが、真実に近づく第一歩かもしれません。
胸が痛くても、心が苦しくても、「こういうもんだ」と自分に言い聞かせていませんか?
胸がザワザワしても、涙が出そうになっても、「みんなこんなものよね」と自分に言い聞かせていませんか?
心の霧が晴れるとき
あなたの心からのサインに、注意を向けてあげてみてください。
すべての理解は、そこから始まります。
一人で判断しようとしなくても大丈夫。
誰かと話すことで、霧が晴れるように見えてくるものがあります。